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執筆者の写真林幸一郎

根性論無しで実行力をつける方法

更新日:2021年2月21日


個人と組織の両方の観点でもっと楽に安定して実行力をあげる方法がないか、ここ2ヶ月ほど考えてきました。

僕自身の達成力を向上させたいのと、支援先の組織において計画を実行する力をつけたいと思っているからです。

いろいろな本を読んで自分自身や支援先企業で実行してみて、今の所自分にとって最高の方法を10のポイントにまとめてみました。

やろうと思ったことになかなか手が付かない、経営理念や経営計画は作ったけど実行が伴わない、といった思いを持つ方は多いと思います。 理想の自分に向かって努力しようとする自分と楽してサボりたい自分、革新が必要とされているのに現状を維持しようとする組織、といった内なる対立はそこらじゅうで見かけます。

根性と気合を入れると、その瞬間は出来るのですが、なかなか続きません。

そもそも、何かを達成しようと思っている人は心が燃えている状態です。でもなかなかうまく行かない。そんな人にもっと根性と気合を入れると火力が強くなり過ぎて灰になってしまいかもしれません。あしたのジョーのように。あしたのジョー知らない人はすみません。

そこで、習慣化が解決策になります。

お風呂に入るのが普通、入らないと気持ちが悪い。ということになれば努力している感覚無しでお風呂に入ることが出来るのです。

しかし、習慣化するには具体的な方法が必要です。

僕なりの10の方法をまとめましたので、参考にしていただき、ご意見もいただきたいです。 10個それぞれの方法にエビデンスはあったような、なかったような、探す気もないような気がします。

1.自分の好き嫌いに正直になる

 他人が作った「良い悪い」とか「勝ち組負け組」と言う概念でなく、シンプルに自分の好き嫌い、自分にとってのカッコいい悪いに従って生きる。

 そうすると努力することは苦痛でなく快楽になる。

 必要な忍耐もあるが、それは大きな快楽を得るための過程と考える。

 個人の生き方としては、好きな仕事を探すべきでしょう、いまの仕事が全然好きになれなければ転職や独立を考えるべきでしょう。

 会社や組織においては、まず社長がその事業を好きであることが必要でしょう。この仕事は良い仕事だ、人の役に立つ仕事だと語ることが出来なければ、社員も仕事を好きになれません。

2.誘惑を視界に入れない

 視界に誘惑があると、それを我慢する努力をすることになる。それより誘惑が視界に入らないようにした方が努力する必要がなくなり楽になる。

 個人であれば、例えばスマホやテレビやSNSなどが視界に入らない状態で仕事や勉強をするとか。これさえ飲めば痩せるとか、これで人生うまく行く的な詐欺的な広告や人脈に近づかない。

 会社や個人であれば、とても効果的でたくさんの事例がある方法として5S活動があります。整理・整頓・清掃・清潔・習慣づけとそれぞれ意味がありますが、整理は仕事に必要なものを身の回りに置かないことになりますので、作業に集中でき、迷いや余計な判断をへらすことが出来ます。その他にも、社員が不正をおかす誘惑を無くすように現金や機密情報を見える所に置かない、そもそも出来るだけ社内に置かない。

 経営者は、これさえやれば儲かる的なあやしい広告や人脈に近づかないといったことが考えられます。

3.一歩で良いから踏み出す

 やりたいと思った瞬間に少しだけで良いから手をつける。最初から沢山やろうとすると大変なのでまずは少しだけ手をつけて次は続きをやるくらいのつもりで取り組む。

 個人であれば、今日勉強できなくても、明日やるテキストを机に開いてから寝る。勉強はまだ出来ていなくても、テキストを買って開くという初動までは取り組んだので、明日は続きをやれば良い。と考えるわけです。

 僕の個人的な経験ですが、中小企業診断士資格試験に挑戦する時に勉強する前にまずは受験してみる。ということをやったことがあります。まだ全然勉強していないので合格するはずはないのですが、とりあえず申し込んで受験料を払って試験会場に行って制限時間まで問題を解く。受験した時点ですでにやり始めたことになるので、来年は勉強してから同じように試験会場に足を運べばよいわけです。

 会社や組織であれば、失敗してもダメージにならない範囲で新規事業や社内改革に挑戦してみる。小さなトライアンドエラーを行ってうまく行く可能性が見えたら本格的にやる。ということが考えられます。社内プロジェクトチームをつくる。テストマーケティングする。(販売型)クラウドファンディングをする。試作品を作って顧客アンケートやヒアリングを行う。などが考えられます。

4.楽しい感覚に意識を向ける

 努力には楽しい面と苦しい面がある。楽しい面に感覚をフォーカスする。

 個人であれば、今日の筋トレはきつかった。ではなく、筋肉が張って気持ちがいいとか、腹筋の線が出たとか、今日は良く眠れそうと言った気持ちの良い感情を自分に言い聞かせて、またやりたい状態にする。

 会社や組織であれば、日ごと月ごとに細切れな目標を立て、達成したらお祝いや報酬を準備する。そして皆で讃えあう

5.目的と目標を使い分ける

 個人であれば、なりたい将来像(目的)と必要なステップを意識する。

 僕の中小企業診断士受験の時に考えた目的と目標ですが、当時描いた理想の自分像が、会社の 名刺 に中小企業診断士の肩書を入れて 名刺 交換すると相手から一目置かれる姿。独立した診断士として活躍して周囲から尊敬されている姿。などを描きました。これが目的やビジョンです。つぎに具体的数値目標が、一次試験で7科目平均60点取る。そのために800時間勉強する。と言った目標をたてることをしました。

 会社や組織であれば、経営理念・ビジョン(目的)と経営計画(目標)をたてる

 こんな会社になったら良いなと言う将来像を描き、達成した時の社員のメリットを説明する。年単位の経営計画、月単位の売上利益の目標を立て、達成に厳しくこだわる。達成するための具体的な行動目標を立て、一人一人が行動出来たか評価する。

6.独自ルールをつくり習慣にする

 自分ルールを作ったほうがいちいち考えたり、意思決定せずに楽になります。

 ステーブジョブスが着るものを1つに決めることで、余計なことを考える時間とエネルギーを減らして集中力を高めたのは有名な話ですね。

 個人のやり方でいうと、これも僕の中小企業診断士受験時の話ですが、朝5時に起きるというルールを決めました。当時は終電に乗れない時間まで残業することや休日出勤が日常で、夜勉強するのがキツかったです。そこで、5時に起きることを自分ルールにしました。前日午前2時に寝ようと午前5時に起きるということです。勉強できるかは二の次、とにかく起きる約束を守ることに意味があると考えて先に時間という環境を作ってしまいました。

 これを何年も続けると当然心身が壊れてしまいますので、おすすめしませんし、いま自分でやろうとも思いません。ただ、当時の環境ではそれが最善というか、それしか達成する方法がなかったように思います。

 会社や組織で考えると、定例会議さえ継続していない会社はまず毎月第3水曜日に定例で会議をするとか事前に決める。(無意味に会議の時間を増やす必要はありませんが、当たり前の情報共有や業績の確認さえされていない会社はここから始めるということです。)

 顧客訪問をする時には事前に企業調査と簡単な提案書を準備する事を会社内で常識にする。やってないと上司や同僚に恥ずかしいと言う企業文化にする。といったことを行います。

7.自分への質問を前向きにする

個人、会社共通

どうして出来ないのか?なんて駄目なんだ!でなく、やろうとしたまでは良かった。もっと楽に上手くやるにはどうしたらいいだろう?に質問を替える。

そこから課題を細分化して対策を具体化する。

叱らないでよいという訳ではない。叱責で終わると自身をなくし萎縮する。最後に具体的解決策があると行動に結びつく。

特に、自分で自分を責めるまじめな性格の人は、独り言のように1日に何百回も自分を否定する言葉をかけるので、自身をなくし、次もやってもだめだろうと思い込み、行動力が更に落ちる。自分を認めて、慰め、信じて、勇気づける姿勢を持つ。

8.実行力のある人と付き合う

人は自分の周囲にいる人の行動様式がうつる。

個人であれば自分が目指す人を見つけて一緒にいさせてもらう。ただし、そういう人は一般的に忙しく希少価値も高いので、無駄に時間を浪費させないように敬意をもって接する。

会社や組織であれば、仕事ができる人と育成したい社員が一緒にいる時間を増やす。仕事ができる社員の共通する行動パターンを文書化してマニュアルや評価項目に加える。

9.緊急事項を減らして重要事項に集中する

 緊急事態ができるだけ発生しない状態をつくる。

 緊急事態が減った分を将来の成長のための時間、やりたいことに使う時間にする。

 個人であれば、将来への不安感を減らすために節約して現金か換金性の高い物を少しでも持っておく。将来大きな成果や収入を産むための自己投資として勉強や運動に時間とお金を使う。

 会社であれば、クレームや事故はまず緊急に対処し、次に今後起こらないための根本的な対策を取る。クレームや事故を減らして時間的余裕をつくり、顧客満足をより高める取り組みや新規顧客開拓や新規事業開拓を行う。

 財務面では、資金繰りに奔走して事業に集中できない状態にならないように、(ケチと言われようが面倒だろうが)キャッシュフローを重視した経営をする。

 

10.人と比べるのでなく自分史上最高を目指す

 人や他社と比べて思い悩んだり、妬んだりしない。いま自分でできることに集中する。

 自分が妬まれたら反応しない。成功した証だと思うという話もあるが、その時点ですでに反応している。

 人からどう思われるかでなく、自分の好きと価値観に従って過去最高を追求する。


根性論なしで実行力をつけるというタイトルにしましたが、やはり強い意欲は必要です。

でも、無名の人が書いたこの長い記事を読む時点ですでに達成意欲があるはずです。

その達成意欲をうまく軌道にのせる技術が重要だと思います。


僕自身も、工夫して今以上の実行力をつけ目的と目標を達成したいです

このテーマは一生考え続けると思いますので、またアップデートしたら書き直そうと思います。



 最後にこの記事を書くにあたって影響を受けた書籍を思い出せる範囲で紹介します。

・すぐやる 行動力を高める科学的な方法 菅原洋平

・ビジネスマンのための実行力養成講座 小宮一慶

・マインドセット やればできるの研究 キャロル・S. ドゥエック

・すぐやる人とやれない人の習慣 塚本亮

・7つの習慣 スティーブン・コヴィー

・めんどくさいがなくなる本 鶴田豊和

・科学的に楽して達成する技術 永谷研一

・AMAZON 成毛眞

・脳を鍛えるには運動しかない ジョン.J.レイティ

・最高の体調 鈴木裕

・99.9%は幸福の素人 星渉

・成功への情熱 稲盛和夫

・反応しない練習 草薙龍瞬

・好き嫌いと経営 楠木健


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