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101歳の祖母から学んだ、頑張り過ぎないサバイバル戦略

執筆者の写真: 林幸一郎林幸一郎

先日、祖母が101年の生涯を全うしました。

祖母は、大正時代になっても武家の誇りを持ち続けていた曽祖父の愛情を受けて育ったようです。

太平洋戦争前から交際していた祖父が、開戦後に鉄道工作員として戦地に派遣され、二人は離れ離れになりました。

終戦後祖父が無事に帰国し、その後結婚して子に恵まれました。

今は亡き祖父は帰国後、国鉄で長く働き、瑞宝章を授賞しました。

祖母は私を含めた孫たちを可愛がりました。

正月には餅をつき、鰤を捌いて刺身にし、寿司を作ってもてなしました。

祖母はよく私に「こうちゃんは頑張り過ぎんようにせんといかんよ」と言っていました。

祖母から見ると私はいつも頑張り過ぎていたようです。

当時の私は、戦中戦後の混乱を生き延びた祖母から「頑張るな」と言われる事になんとなく違和感を感じたものでした。

頑張っていないと、命がけで働いて恋愛して生き延びてきた祖父と祖母に対して恥ずかしい感じがしました。

しかし今になって思うのは、頑張り過ぎない事はサバイバル術として大切な心得だったのではないか、と言う事です。

自分の体調と精神状態に注意し、悪い時は悪いなりの過ごし方をする方が、生死をかけた勝負所で力を発揮できるからです。

また、祖母から笑顔で「頑張り過ぎんように」と言われると、頑張らない自分を許しても良いんだ、と言う気になりました。

「生きること自体をもっと楽しみなさい」と言う事だったかもしれない。

実際、祖母は人生を楽しんだように見えた。

こんな個人的な事を書こうと思っていませんでしたが、結局書きました。

祖母は歴史に名を残さないでしょう。しかし混乱の時代を懸命に生き、その優しさでたくさんの人に影響を与えた女性がいた、と言う事を自分が少しでも記録に残したいと思ったからです。

今日からまた祖母の言いつけを守って、頑張り過ぎんように頑張ります。

そして生きている時間を楽しみます。

私がもらった林幸一郎という名前は「俺が林界隈で1番のハッピー野郎だ」という意味ですから。

101歳の祖母に学んだサバイバル戦略
101歳の祖母に学んだサバイバル戦略


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