経営者・自営業者、その支援者に必要な『努力する才能』とは?
- 林幸一郎

- 2025年8月4日
- 読了時間: 4分
努力は報われる
この言葉を信じたいと思う。クライアントにも、自分にも。
でも最近、ふと疑問に思う。本当にそうだろうか?
いやもっと言えば、そもそも「努力」って、誰でもできるものなんだろうか?
なぜなら、僕が経験的に思うには「少しの努力で上達する才能」と、そもそも「努力そのものができる才能」があるから。
生まれつき運動神経が良い人が、少しの練習で高いレベルの技術を身につける。
これは「少しの努力で上達する才能」でしょう。
一方、周りが諦めてしまうような厳しい練習でも、飽きずに毎日続けられる人がいます。
これは「努力そのものができる才能」と言えます。
どちらの才能も、遺伝的な要因や育ってきた環境が大きく影響していると考えられます。
努力が報われる人は、このどちらか、あるいは両方の才能に恵まれているのかもしれません。
この「努力そのものができる才能」という話を、僕自身の経験に重ねて考えてみたことがある。
会社員の僕が中小企業診断士の試験に挑戦した時、合格には「1,000時間」の勉強が必要だという情報を目にしていた。でも、当時の僕は「自分は勉強が得意な方ではない」と、自己分析していた。
そこで、「だったら、2,000時間やればいいんじゃないか?」と考えた。
これは、「俺は人より努力できる」という自慢じゃない。むしろ、自分の凡庸さを認めた上で、どうすれば目標に辿り着けるかを考えた答えだった。
そして、2,000時間という時間を消化するのは「自分には、努力を続ける才能がないかもしれない」という不安と隣り合わせだった。
これは、努力を楽しむ工夫をする事である程度解決したが、それでも簡単ではなかった。
「努力する才能がない」人は、支援されるべきか?
では、「努力する才能がない」人はどうすれば良いのでしょうか?
たとえば、利益をあげたいと言う意欲はあるものの、継続的な努力が苦手な経営者がいたとします。
彼をどこまで支援すべきかという問いに対し、人の意見は分かれるでしょう。
*「全体最適」を考える立場
「努力できない人に時間や財源と言ったリソースを割くよりも、努力できる人を支援する方が、社会全体の幸福が最大化される」という考え方。
*「個人の幸福」を考える立場
「どんな人でも、可能性を信じて支援すべきだ。その人の人生の幸福を最大化することこそが重要だ」という考え方。
どちらが正しいと、一概に結論を出すのは難しい問題です。
私にできること、そしてあなたにもできること
この問いに対して、私自身も明確な答えを見つけられませんでした。しかし、僕が唯一確信していることがあります。
それは、「目の前のクライアントの事業を通じて、その経営者や社員の幸福を最大化すること」です。
「この会社をどうすればよくできるか?」と考えることは、同時に「この人たちがどうすればもっと幸せになれるか?」を考えることだ。その方法を一緒に考え、手伝うこと。それが、僕にできる唯一のことだと感じています。
支援者の役割とは
この問いを考える中で一つの確信を得た。
それは、「クライアントを努力する気にさせるのも、支援者の仕事ではないか?」ということだ。
もちろん、無理やり「努力しろ」と強制することはできない。どんな刺激を与えても反応しない人もいる。でも、クライアントの心に火をつけ、自ら一歩を踏み出せるようなきっかけを与えることはできる。
そのきっかけは、その人の強みを見つけ出すことかもしれないし、小さな成功体験を積み重ねさせることかもしれない。あるいは、一緒に夢を語り合い、その夢への道筋を具体的に示すことかもしれない。
支援者として、私たちはクライアントの可能性を信じ、「努力する理由」を見つけ、育む手伝いは出来る。
そして、もう一つ大事なこと。それは、このテーマ考える中で、自分に突きつけられた問いだ。
「もし、俺自身が努力を怠っていたら、クライアントに何を言えるだろうか?」
少なくとも、努力できない人が、支援者として他者に意見を言うべきではないだろう。相手に何かを求めるなら、まずは自分自身が努力を怠らないこと。これは、支援者だけでなく、すべての関係性において言えることかもしれない。
世の中がどうある「べき」かは、選挙の投票で決めるとして、今は自分が「できる」事に取り組みたい。
「べき」と「できる」は分けて考えた方が良い。
冒頭の
「努力すれば報われるのか?」
への私の回答は結局
「努力してみないとわからない」
だった。
だって夢は叶う事も叶わない事もあるでしょう。
叶わなくても挑戦を楽しめばいいんじゃないでしょうか。
叶わなくても笑い話や思い出話になるでしょう。
この記事を読んでくださったあなたは、「努力する才能」についてどう思いますか?
ぜひ、皆さんの意見も聞かせてください。








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